寄らば大樹の・・・どこか2

その日その日感じたことを書いていくみたいな。たまに変なこと書くときもあると思いますが馬鹿だなと思ってスルーして下さい。

命よりも大切なモノなんて存在しない

なんていうか、ここで何か言っても共感を得ることなんて、とてもじゃないが、自信がないが、とりあえず思ったことを言ってみる。

自分は本を読む柄ではない。何故なら本を読んでもバカだから頭に入らない。この30歳になってからどうも文字に対して拒絶反応を示すようになった。文字を見ただけでめまいがするのである、オーバーかもしれないが、とりあえずそうやって表現したほうが事の重大さがわかると思うから。歴史の本を見てみたら「よくこんなくだらない文章が書いてあるのを読んだもんだな」と白々しくもそう自分でも感心する。要するにバカがさらにバカになったのである。生きる意味を失う一つの理由である・・・。

だからそんな文字だらけの本は一切読まなくなった。しかし、それでは仕事して飯食って寝るだけの淡白とも言い難い極めて残念な人生でいずれ死にそうになるから一応趣味として選んだのが漫画を読むことだった。漫画と言ってもいろいろある。昔子供の頃読んだものからキモオタ化して新たに芽生えた漫画もありジャンルは好き勝手に読んでいる。

花の慶次バガボンドご注文はうさぎですか?、 ローゼンメイデン0、火の鳥(鳳凰編)、おたんこナース、あと何だっけ? こち亀(20~60巻あたり)、アドルフに告ぐは伏線が凄まじい、なんて素敵なジャパネスクなんて今の腐女子とか知っているかな? このあたりをよく読んでた・・・ん? もっとなんていうかオタク臭そうなのがない? あるじゃんこの中ではごちうさか。そんな中であの漫画はやはり、なんていうか、私も読むと余計な感情ばかり出てきてしまう作品がある。

はだしのゲン

この漫画についてはあえて言うまでもないが作者の思想をそのまま漫画にしたものであると断言していいだろう。ゆえにその思想が受け入れられない方々も多くいるはず。しかし、何かを訴える手段が漫画であってもいいと思う。その人個人の思想の良し悪しなんて知ったことではない。私はこの漫画が好きである。大好きとまではいかないが好きである。「原爆からどう生きるか」というストーリーがまず読み手が注目することである。戦後の生き方というものは今の現代人にとってもいい教科書になっていると思う。これ以上言うと私のくだらない駄弁が始まるので悔しいがこれくらいにしておく。だが、この漫画で一番好きなセリフだけは言っておきたい。

はだしのゲンの中岡ゲンを中心に隆太、勝子、ムスビたちは原爆後の広島をたくましく生き抜き、勝子の裁縫の才能から端を発して自分たちの力で洋服を作りそれを売ることでこれからの生活を営もうと考え出した。勝子の作る服は大変出来がよく、それを啖呵を切って人々に売りつける隆太の才能と服の売り上げを的確に管理するムスビの経理能力に支えられていずれは洋服店を開くことを夢見て努力していった。しかしムスビがヤクザに騙されて麻薬に溺れてしまう。ゲンたちはムスビに薬を断ち切るように殴りつけながらも説得するがムスビはもう孤児として生きてきた仲間たちの言葉に耳を貸さないほどに薬漬けにされていた。ムスビはゲンの元から逃げ出し戻らなくなる。その後のムスビは薬欲しさにゲンたちと一緒に働いて洋服店開店の為に溜めた金を薬ですべて使ってしまう。そしてその金までも使いきってついに無一文になっても薬欲しさにヤクザの居所に忍び込みそれがヤクザにばれて虫の息にされてしまう。ムスビは死ぬ間際に自分が金を使い込んだことをゲンたちに詫びるために最後の力を使う。ムスビはこれまでのことを話す。大切な金を使い込んで仲間を裏切ったとなれば死んでも死にきれない。そんなムスビにゲンは・・・

金は天下の回り物じゃ

金は働きゃ儲かるんじゃ

金なんかクソクラエじゃ

ムスビのバカタレ

なんで命を大切にせんのじゃ

 

隆太は

おまえは大事な仲間じゃ

金なんか気にするな

 

 勝子は

また初めからやりなおしゃええ

またいっしょうけんめいはたらきゃかねはたまるよ

 

 ゲンたちの言葉を聞いたムスビは

みんなやさしいなあ やっと安心して死ねるわい

 

この台詞に込められた意味を知らない人間は流石にいないだろう。金よりも命のほうが大切であるということを、そのことを教えてくれただけでもはだしのゲンは名作である。天皇が悪いだの軍が見殺しだのそんなことはどうでもいい。命よりも大切なモノなんて決してない

私はこの、なんていうか、金のために縁が切れるような仲なんて本当の仲ではないし、そんな金次第で人間関係が変わるなんてふざけるのもいい加減にしろと言いたい。「金の切れ目が縁の切れ目」そういうこという奴は是非ともぶん殴ってやりたい。現代人だったらムスビのように金を使い込んだら絶交するんだろうな。死んで詫びようとしても心の中では死んで当然だと冷たく言い放つんだろうな。ああ、あれだけ友人親友と思っていても金がかかわると素に戻るんだな、人間の心は金次第で自由に変えることが出来るんだな、なんて現代人は合理的な考えをもった素晴らしい人間なんだな、と思う。

ゲンの「金なんてクソクラエじゃ」は心に響く。こんなくだらない紙切れで人が自殺したりするんだよ、まったく馬鹿らしいじゃないか。金なんて失っても働けば儲かるだけで、命は失えば二度と元に戻らない。それなのに金を正義と位置付けるから金ぐらいで人間関係が破たんするわけだ。言っておくが、金とは周りよりも己が豊かになりたいという身勝手な願望をかなえるだけの道具に過ぎないんだよ。私はね、金よりもいい友人のほうが欲しいよ。金がなければくれてやるしそれで貧乏になっても生きていければいいわけで贅沢に生きたいわけじゃない。

人間は弱い。金のために悪さする輩はいる。だが私に言わせると、金のために人間関係を解消する輩のほうが一回りも二回りも悪辣な性格をしているんだなと思う。どうも金ぐらいで騒ぎだす私以上のバカが多いからこんなはだしのゲンの感想を言う羽目になるんだよ。そんな守銭奴な輩には私からも言わせてもらう。

金は働きゃ儲かるんじゃ

金なんてクソクラエじゃ