寄らば大樹の・・・どこか2

その日その日感じたことを書いていくみたいな。たまに変なこと書くときもあると思いますが馬鹿だなと思ってスルーして下さい。

日本刀と我が家

ニコニコ動画を見ていると相も変わらず「歌ってみた」や「淫夢レスリング」ネタが必ず見かけること。別にそれはそれでいいんだけど、たまには目新しいのが見たくなると感じつつ、科学・技術カテゴリーに上がっていた動画に目がついた。それは「カッターの代用に日本刀で紙を切ってみた」というタイトルで、ただ紙を刀で切るそれだけの動画。刀は太刀ではなく短刀であり、鞘にはめんどくさいことが起こらないように所持許可書がカメラに見えるようついてある。刀は本物であり、左手で紙を持ち右手で刀を持つと軽く手をきかせるだけで紙は刃に引っ掛かることなく気持ち良いくらいに切れ、切れた直後は紙が丸まっていくのには「流石日本刀」だと思ったし、カミソリではこうもいかない。

カッターの代用に日本刀で紙を切ってみた by HNS ニコニコ技術部/動画 - ニコニコ動画

この動画のコメントに中には刀を見せびらかしてる、自慢してる。紙を切るというこれだけの為に刀というインパクトを頼りに動画にした厨二要素丸出しと批評もされていたが、私なんかはなかなか見る機会のない代物の性能というのを見れたことは面白いし満足したものだが・・・まぁ確かに刀なんて持っている家はそうそうないから羨ましいんじゃね?
うー、実はこの動画が面白かった理由のほかに・・・私自身これと同じことをやっていた^^;
!? だからなんだか凄く懐かしく親近感が沸いてきて。
おいっ!?ちょっと待て、お前役所に許可貰ってるのか。・・・すいません、時効にして頂けないでしょうか。家の蔵から持ち出しては脇差(短刀よりやや鞘が長い)でA4のコピー用紙を動画のような手首のスナップきかせてスッと切れ・・・るのではなくやり方が下手なのかやや錆があり研いでないからなのか途中までは切れるんだけど最後の最後で紙が刃に引っ掛かるし、第一片手だと凄く重たい。ちなみになんでそんなことしてるかって? 「刀スゲー」とやりたいからだよ。ちなみに何歳の時、そんな危ないことしてたのかは・・・内緒だ・・・(笑)。
我が家は代々名主を務めた家だったらしく、刀を脇に差すことを許されてた(こういうとなんだか先祖自慢になってしまう。自慢させろっ)。領主(旗本)がなにかの休憩がてら我が家に立ち寄る際に刀をくれていたとかどうだとかよく知らないが、日本刀はなぜかたくさんあったらしい(二十振近くもあるなんて謎)。そんな我が家も終戦を迎えるにあたってGHQが国民の武装解除を名目に個々の民家から武器なるものを押収することになる。聞く話によると他の家ではGHQに日本人の魂とも言われる日本刀を戦勝国アメリカに差し出すのは恥であり日本人の魂だけは奪われたくないという反骨の精神があったという。刀にガソリンをかけて燃やし庭の隅に埋めてしまいそれで誤魔化した。わが家では半分は刀を差し出し半分は蔵に隠したという。先祖伝来の家宝だしすべて差し出すのも嫌だろう。ガソリンで燃やすのはもったいないとかで・・・。
戦後そんな家宝の刀をうちの父はガキのころおもちゃみたいにして遊んでい・・・家の裏手にある竹藪にて刀を使って竹を切って遊んで・・・いた・・・(笑)。チャンバラごっこはよく子供はやるでしょうけど、竹取の翁真っ青、真剣使って細い竹伐って遊ぶガキ。怖いですね〜親父の自慢どころかドン引きです。何回か隠れてそんなことしてたら当然のごとく伯父に恐ろしいほどに怒られまくったそうです。そりゃそうだ。父が言うには日本刀はとても重たくてチャンバラのように振り回せるわけがない。あんな芸当到底無理だと語っていましたが、幼いころの思い出で言っているのか妙に説得力がありました。ちなみに父は刀を鞘から抜くときに手を切ったりしたらしく、「ちょっとでも刃に触れただけで手を切ってしまう。ナイフ(鉛筆を削ったり工作に使ったりするもの)なんかとはわけが違う」と日本刀を褒めてました。だから私も取り扱いにはきおつけました(?)。
刀を所持する免許みたいなのは祖父が持っていたので刀を家で持つことができたが、祖父が亡くなってその資格が無くなると市役所を通して警察マッポが刀狩にやってきた(父は刀の所持を面倒がっていたので届出とかしなかった)。刀は押収されたが、ただ一振りの脇差だけは家宝だということで後から発見届をし、警察の証明を貰ったという。そこは親父GJだったが、その翌日父は蔵の整理といって蔵に放置してあった江戸時代の籠をボロボロだという理由から燃やし(笑)、ものの貴重さが分からぬたわけめと私は怒鳴ったし泣いた。そしたら今度は蔵のカギを壊して泥棒が侵入した。幸い家宝の刀は持っていかれなかったが、価値があるのかないのかわからない掛軸や茶壺が盗まれた(笑)。それを知って父は大笑いでよくカギ壊せたなとか感心してた。ナニカンガエテンダヨ。あきれてものが言えなくなるってこととはまさにこれ以上にないし、無論警察へ被害届は出さない(ちなみにこの出来事はのちに競馬雑誌投稿コーナーで送った元ネタだったりする)。これにてうちの父のDQN自慢お終いっ。
※あまりにも作り話臭くてネタ口調ですが、ヒマなブログを久しぶりに熱入れて語る実話です。
話は戻って動画の刀をみるとあれと同じ短刀なら浅草の骨董品店で似たのを見たことがある。一尺ぐらいで価格は30万円ぐらいとあいまいだが。あのような真剣は持っている家は持っているだろうし、今までああいう刀の切れ味を個人が動画に投稿するなんて何で今までなかったのが不思議なくらいで犯罪まがいの動画を見てきたこっちとしてはそう思った。でも刀を動画で見せるという頭が大体は年齢層が高い刀剣所持者の方々には考え付かないだけだろう(それ以前に投稿自体が香ばしいから抵抗がアリアリだろうが・・・)。そういう意味では目新しい貴重な映像なんじゃないの? ちなみに太刀くらいになるとその切れ味は背中から振り下ろせばジャ○プみたいな少年雑誌みたいなのを真っ二つに叩ききってしまう。これはちょっと詳しくは言えないけど私この目で確認しました。
こういうこと言っているうちに東京国立博物館所持の天下五剣を見て見たくなったね。