寄らば大樹の・・・どこか2

その日その日感じたことを書いていくみたいな。たまに変なこと書くときもあると思いますが馬鹿だなと思ってスルーして下さい。

ルパン三世 劇場用アニメの所感とか

ルパン三世は好きです。カリオストロの城は実に伝わるものがあります。でも、カリオストロばかりがルパンではないでしょう。それを今度は言い出してみる。
私は好きですね。だから二回言うなと言われそうですが、ルパン好きの方とはホントに詳しいものです。その人から見れば私がルパン好きといっても、「所詮にわか」「ただ時流に乗って好きになっただけだろ」とも思われてしまうくらいルパン好きの方というのは存分に知識を踏まえて語ってくれます(排他的というのではなく、本当にルパンが好きでその情熱に壁を感じたことがあったのでこんなこと言ってますが・・・)。ですから、私なりに好きなルパン三世を言ってますので「お前はルパンの何もわかってない」というファンの方々からのお叱りもあろうかもしれませんが、どうか大目に・・・。以下評価☆10評価で示す。文句はどうぞお気軽に・・・。
カリオストロの城☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ルパン三世カリオストロの城」は各界(?)では不動の人気を持ちましょうか。宮崎駿監督が若かりし頃の作品ですが、ホント「なんて気持ちのいい劇場アニメ」ですね。なぜか? それはルパンが、がんばっているからです。がんばっているルパンの姿をみているから見終わった後に気持ちいいのです。あまり大作にどこが好きかと聞かれてもうまく答えない、もしくは答えるのが野暮。いい作品は単純に「いい作品」と思うのです。ただ、中にはこんな意見もあります。「あれは宮崎監督のルパンで本来のルパンとは違う。ルパンはあんな義賊風上でない」。この意見にはもっともである。ルパンはもっと悪い奴というか、ルパンの優しすぎる面が乳臭い。「俺みたいに薄汚れちゃいけないんだよ」と終盤でルパンがクラリスに語るシーン。あれはたしかにルパンらしくない。話の流れとはいえ、自分の行いをプライドとして生きているソレを、自分を否定するような自虐はハードボイルドなイメージが崩れちゃう。・・・とはいうもの、あれは宮崎監督が生み出したルパンだといえば、それはそれで面白いから私は原理主義ではない。お宝が古代ローマの遺跡なんて壮大でロマンチックであるし、いろいろな仕掛けや部屋などが西欧の城郭として注意深く見ていくと、日本にはない珍しい建築物として見られて、そこが実に面白い。西欧色がよく出て、それでいて、地下深くの骸骨いっぱいはグリム童話的で怖ろしさがありこれも西洋チックで異国情緒あふれてる(?)。そういった描写が素敵です。それよりもこの作品が面白いのはルパンががんばっているからですよ。うんうん。
ルパンVS複製人間☆☆☆☆☆☆☆☆☆
1978年に公開してます。ですからそのへんの国際情勢が今見ると懐かしく思えますね(笑)。この作品の敵はマモーという不気味な老人を操ってる脳みそです。そいつが時の二大巨頭権力者を脅迫するスケールが大きく膨らんだ作品かと。
ブレジネフ「大統領、お国の統制はとれているのですか? 私は脅迫されたのですぞ」
カーター 「書記長・・・」
※実際の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありません。
クローン人間を今の時代に作ろうという発想自体最大のタブーであり、神への挑戦、または冒涜とされてます。人間とは神が生み出したものだからというキリスト教概念を覆すようなとんでもない野郎がマモーですね。マモーは「私は神だ」という。確かに神も恐れぬ所業クローン人間を生み出したのだから神といえるのか? こう考えると実に奥深いテーマなのではないだろうか。ハードボイルドかつ荒々しい作画なのがかっこいい。コロンビアの荒涼とした地でマモーに挑むルパンを次元が止めるあのセリフはルパンの原点みたいなのが押し出されているかのようです。ルパンのハードボイルドさが渋い、渋い。あと、マモーがルパン一味に見せた「自分は神だ」と信じさせるための細工で流れたアレ(マモーガスで眠らせ幻覚として見せようとする場面)。映像の世紀みたいな重々しい歴史的場面がフラッシュで現れたりして無駄に壮大なペテンだと思う。私、あんなの見せられちゃマモーが神だと強烈に洗脳されるのでは・・・。
バビロンの黄金伝説☆☆☆☆☆
私は財宝とか金とか宝石とか大好きです。絵にかいたようなアリババと何人の盗賊に出てくるステレオタイプな財宝が大好きです。だからルパンには金銀財宝を盗んでもらったほうがこちらとしてはテンションあがる。わしも深層心理に財宝を手にしたいというのがあるので、だからルパン三世が魅力的なのね。そんなものすごい純金でできたでっかい塔を宇宙人が空へ持ち上げてさらってしまうのは嫌だとルパンが斬鉄剣で黄金の塔を切り裂いて地上から黄金をばらまかせるその最後のしっちゃかめっちゃかさだけが見どころなのが残念。やっぱりルパンが盗むべく物はまばゆい光輝くお宝でしょう。それをルパンの頭脳でどうやって盗むのかそれを見ていくのがルパン作品を楽しむ上で最大の見どころとしている。それがねぇ、やっぱりちょっとその黄金を盗むまでの過程がぐだぐだなんだな。でも、五ェ門が斬鉄剣で雷を切るのはスゲーカッコいい。立花道雪の逸話をモチーフにしてる?
風魔一族の陰謀☆☆☆☆☆☆☆
声変わり? そんなのかんけー・・・ごめん、私はちょっと気になる。この作品は声優陣入れ替えてますので、私は違和感ありますねぇ。それでも話のストーリーとしてはよくできています。結構子供がみて凄く面白く感じるんじゃないの? 殺伐な描写よりもコニカルなカーチェイスで女湯にパトカーが突っ込んだりするシーンはガチ。それと、どことなく探偵ミステリー的要素がある少年アニメみたくも映る。五ェ門好きなら見て損なし。五ェ門主人公。ストイックな五ェ門がヒロイン(五ェ門の許嫁)に対し、人間味ある照れる仕草は心にほっとするものがあります。銃でアクションするような颯爽としたルパンを見るのもいいけど、それよりもちょっと和んだ世界観もたまにはいいものですよ。声で星を落としているだけで、内容構成はバッチシ。声の良し悪しは個人的すぎますがね・・・。
くたばれ!ノストラダムス☆☆☆☆
タイトル名が99年7の月に何も起こらなかった「この嘘つき預言者」という突っ込みを先取りしていて、こっちの方が預言者として優秀? 何わけわからないこと言ってるのか、ヒロインの少女ジュリアは安達裕美です。
ジュリア「おじさんロリコン?」
俺   「フヒヒ、サーセンwww」
・・・さて、この作品では永遠のルパン三世の声優、山田康雄さんの急逝によりクリカンルパン三世の声優に抜擢されてますが、私なんかは当時も今でも違和感なくルパン三世の声として聞けてます。声とかにうるさい(と自分で思ってる)自分がなんか珍しいですが、うーん、別に気にならないな。でもクリカンが山田さんにはなれないのは当然であり、クリカンクリカンという自分を出してルパンを演じている熱意は伝わってきます。声だけ真似しても、形だけ真似してもしょうがないという事実をクリカン知ってると信じてる。ストーリーについてですが、ノストラダムスの予言という厳然さが出てきているのを期待したのですが、ノストラダムスの預言書が50億円(現在レート無視笑)するからといってノストラダムスの予言書をお宝のダシにしてるのがちょっと・・・。世界をひれ伏す予言を見せてやるという敵側の宗教団体のボスはマモーみたいな能力を期待してたこっちとしてはうーん。世界的大災害を同時多発的に起こそうとして(実際起こせるだけの力やカラクリ有りという前提)、それをルパンが阻止するそのカギが預言書。そんな感じのストーリーを期待してたので・・・。まぁ、ビルにあるお宝を手に入れる経緯がミッションインポッシブルみたく頭脳的でよかったけど。崩れ去るビルをルパンがヒロインの少女と共に脱出していく点はスピード感よくテンポよく、ビルが崩れ去る光景からスタッフロールまでの流れが哀愁漂っててよかったけど、「えっ、まぁこれで終わり?」。やはりストーリーに味がないんだよな。なんだろう、そのクライマックスに持っていくまでの話の組み立てがチグハグなんだな。預言書が落書きされてたというオチは捻りの利かないご都合主義みたいな。それでも、ルパンの超人的な能力はこの作品でも楽しめると思います。
DEAD OR ALIVE☆☆☆☆☆☆☆☆
この作品は原作者モンキー・パンチ氏が自ら監督として手掛けた作品です。それ故ルパン三世という人物の原点がコレなんだよなと唸らせるものでした。ギャグ的要素はなく、とことんシリアルです。舞台はとある強権的な独裁者がいるすさんだ国。ナノマシンという強力な兵器により宝が守られていて、最初ルパンは、お宝の在り処はわかり踏み込んだが、そのナノマシンで早々に撤退する様は「うわっ、ルパンがいきなり白旗あげたよ」と驚き、さて、この鬼畜仕様の兵器をどう攻略するのかがまさに見どころ。そしてナノマシンを取り巻くお国事情。この国は世紀末状態です。首狩り将軍恐いです。モンキーパンチ氏はこの作品で残酷さやそういったダーティーさを出したくて、それと制作側とのゴタゴタがあったみたいです。たしかに残酷さや野蛮なシーンがありますので、カリオストロの城とは対極的な作品として仕上がっています。本来殺伐さがルパン三世の世界観で、それを伝えているかのようです。それと、ラストのオチ。あれは私なんか想像すらしないほどのデキでした。「やっぱりな」という反応ではなく「えーそれ知らなかった―」という驚きです。また、この国王子が殺されたとされながらも実は生きていたという流れ。私も生きていたんだという展開に最後までなんら疑いを持たなかったけど・・・やっぱりそれはルパンが変装してたのであって、本当に殺されていたという展開はしっかりと騙された(ルパンは国の独裁政権を倒すために、その旗印として王子を演じてクーデターを促した)。とっつぁんがルパンより頭いいです。ルパン騙されてます、敏腕警部に。最後のヒロインに語りかけるシーンはモロ渋い。今まで損な役回りが多く、道化警部が一転。やはり好敵手としての実力とすれば、ルパンより一足も二足も遅れを取るのはストーリの関係上仕方ないにしろ、そんな私の鬱憤を晴らしてくれる立派なものです。ストーリの構成もしっかりしていても、まぁ、ナノマシンをつくった科学者の娘エメラが途中離脱はよろしくない。ナノマシンの重要なキーパーソンにしとけばいいのに、結局ルパンの変装がナノマシンを制御しちゃう安直さに行き着くのだから(王子の恰好をしたルパンにナノマシン騙されるなよ、ハイテクマシン笑)・・・。私は面白かったのですが、ただやはり、今最近のようなTVスペシャルのルパンに慣れてしまうと最初見たときそのダークな描写に戸惑ってしまうかも。特に子供に見せるとなるとレーティング設ける感じかもしれません。「なんかこのルパンキャラ濃くね?」。そういう意見を目にしましたが、もともとルパンってもみあげとか濃いじゃん! だから私は気になりませんでした。
今度はTVスペシャルでのルパーンを書こうとしたけど、やっぱ長文になるね。なんか元気アルネ、私。こんなに文章書いても伝わるかどうか不安だけど、思いのほか時間かかった。今回のカリオストロの城の放送で私も名曲だと唸らせる曲を紹介します。

軽快なリズムとそれに続くフルートの音がルパンの持ち味「軽快なスピード」を余すことなく伝えてますね。