寄らば大樹の・・・どこか2

その日その日感じたことを書いていくみたいな。たまに変なこと書くときもあると思いますが馬鹿だなと思ってスルーして下さい。

これからの地方自治のありかた

政治政治と物語るのは実は容易なことではない。手軽にマスメディアで知り得た情報から政治を物語りそれでいて参加している気でいてはそれは間違いだと考える。では、我々の政治参加とは何なのか。ここではまず、国民として国の政治というよりも市民として地方の政治に参加していく方が政治に対して身近と思えるだろう。しかし今の地方自治を我々が関与していくには幾分違った様相を呈する。地方自治について調べた結果、日本の地方自治は本来の地方自治としての理想には達しているであろうか。これからの地方自治の展望とは。
いまの私たちの生活や活動は大きく変わりつつある。私たち住民は、生活などのレベルからさまざまな問題を考えて行動しなければならなくなった。それは、高齢化や環境保全など地球規模の問題まで広範囲にわたっている。このため、もはや行政だけでは対応しきれなくなり、ボランティアや民間非営利活動団体といったNPOなどの新しいタイプの自主的住民活動団体が登場してきている。また、行政の下請け的役割を担って行政と持ちつ持たれつの関係にある旧来型地縁団体のなかにも新たな自主的活動への模索を始めている。これらの地方自治は大きく転換していくのは時代の変動というものであろう。
こうしたこれらの地方自治を動かしていくのは住民であることはまず間違いない。しかしながら、まだ日本の地方自治体には官僚主義というものが色濃く残っているところがある。昔の地方自治体は中央集権的官僚主義であった。日本は明治維新以来、中央集権体制によって人や物、金、情報を官僚システムに集中させて急速な近代化・先進国化を勧める過程で、公共事業や補助金を利用して住民を行政サービスの受益者・被統治者とし、自治体や各種圧力団体のレベルで受益集団に組み込むことで官治の体制を強化するループを有効に機能させた。こうした現状が地方自治体における官僚主義を形成していった要因となった。地方自治官僚主義には官僚優位といったいわば特権的性格を持っており、官尊民卑、愚民観といった間違ったエリート意識は対住民関係にも存在し、その弊害は現在にまで及んでいるという。
またそれとともに他方では、国の官僚による自治体への優越性が根強く残り、前には目に余る「官官接待」が全国各地で摘発されることになった。そのほか古い身分差の存在や行政官庁理論の支配といったようなものが住民による自治というものを遠ざけていた。これに拍車をかけるようにマスメディアから流れてくる地方公務員の不祥事や世間でのお役人といったマイナスイメージが住民に浸透し、この影響で地域社会に貢献してきたにもかかわらず住民からは決して高くは評価されなかったりする自治体職員もあらわれたりもする。これでは真面目な職員ほどやる気を無くしてしまう。
このような住民不在の閉塞感を打ち破り、希望のもてる地方自治体を創るためには、このようなシステムの根幹を成す「お上」依存の中央集権・官主導型社会構造を破壊し、真の「民主」「国民主権」型社会をつくることが急務であると考える。そのためには、地方自治のにおいてはまず、住民参加の政治を確立することが求められ、自治体運営への住民の参加・参画は地方自治にとってきわめて重要な課題である。これまでの地方自治は住民の意思が適切に反映されず、また住民に対して不透明であったと思われる。自治体行政と住民の参加・協動といったものは概念が不明確であり、住民・行政ともに相互不信があった。行政から見れば住民の運動や活動は行政の施策に異議を唱える「やっかいもの」という考えがあり、住民からすれば行政は自分が正しいことを前提として住民の意思を理解する前に住民に理解を押しつけようとするという疑念がある。双等のあり方に理解が進んでいないのではないかと思えるふしがある。こうしたことを解決するには公共サービスの供給にあたっては行政がそれを独断で行わず、住民を本当の意味でのパートナーたりうるのかを考え、住民は行政と対話をおこない、公共事業などの説明会に参加していき、理解を深めることが得策なのではないか。
民主主義とは地域住民が参加する地方自治体が分かりやすいかもしれない。住民が直接政治に参加していく地方自治こそが我々の政治参加の理想ではないか。政治、経済の混迷が続き時代が行き詰まった中、誰かが何かをしてくれるといって行政をあてにするのではなく、住民自ら問題に立ち向かっていき、解決していく時代が来ている。地方自治体はそういった住民の生活や制度的枠組み全般の問題などに複雑に関係してくる。これからは住民の地方自治体の参加が日本経済や社会の発展と地域住民の安心を確保するための最善の道であるという考えに行き着いた。行政もこうした自治体活動をしっかりと把握してともに手助けしていく必要がある。「このまちが好きだ、住んでいてよかった」といえるような自治体づくりを我々は目指していきたいものである。


市民のための地方自治入門―行政主導型から住民参加型へ

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