寄らば大樹の・・・どこか2

その日その日感じたことを書いていくみたいな。たまに変なこと書くときもあると思いますが馬鹿だなと思ってスルーして下さい。

ジャパンカップ予想

予想とはいうけれど、別に予想しなくてただレースを見るだけでもいいレース。それがジャパンカップ
定かでないが、あれはタップダンスシチージャパンカップを勝った後に優駿にて佐々木調教師にインタビューした特集があった。誌面にてインタビュアー杉本清だっけ? 佐々木調教師にジャパンカップ勝利について訊ねたとき、佐々木調教師はたしか・・・「うれしい、このレースを勝つことが夢でしたから」と語ったようなそんな覚えがある。そのとき杉本氏が「ダービーを勝つことが夢だとは聞きますが・・・ジャパンカップですか?」というような問いかけに佐々木調教師はこう答えた気がする。
「だってジャパンカップ、世界じゃないですか。世界のレースを制したんですから」
この言葉はそのままではなく、私のうっすらな記憶の中なので間違いがあるかと思います。しかし、これだけは言える。佐々木調教師はダービーを勝つよりもジャパンカップを勝ったことのほうが喜びは大きいんだなと。
その当時日本ダービーは国内ジーワンであり国際ジーワンではなかった。ジャパンカップの設立は「世界に通用する日本の馬づくり」というコンセプトのもとに掲げられたものであり、とりわけ世界を意識していたのは周知のとおりである。その点からパートツーという日本の競馬格付けの中、日本競馬を欧米競馬一等国から見て蚊帳の外にさせないためにもジャパンカップの格というのは、実は日本ダービーとは別に国際的地位というものを持っていたと捉える。とはいえ、唯一の世界の実力と交えることができるレースはその意義も薄れつつあることも否めないかもしれない。しかし、ジャパンカップという国名を称している限り、レースレベルが世界基準から見て世界一とされなくてもジャパンカップの概要を改めて振り返ってみれば、その世界的なスケールの前において日本競馬の国際化を担っていった意義というものを考えてみて欲しい。口が悪いかもしれないが、来日する馬が決して超一流ではないからとこのレースを卑下するのは日本人以外の競馬ファンであって欲しい。たとえ馬が揃わなくても、先人たちのこのレースを生み出した誇り高き歴史の前ではこのレースの権威失墜はありえない。
グローバル化する世の動きを見るにあたって自国(日本)のレースだけを賞賛されつつ勝利しても、それは自国の評価だけにとどまり、世界に発信されないことはもはや時代遅れである。世界的にその実力を認められなければ、認められなくとも注目を浴びなければ日本競馬の世界的地位は形骸化していき、レーシング・パン・ヨーロッパ主義(欧州の競馬こそが唯一真の競馬であり、他国のレースは模倣に過ぎないという思想。私の造語)を自称するかのような欧州競馬にいつまでも日本で強い馬は日本だけの実力だという態度を取られてしまう。それを打破していくのが日本競馬の行く末であり、それをつなぎ止める役割を果たすのがジャパンカップであると我ながらに思うのだが。
そして、ジャパンカップは世界の一流レースと相対的にその存在というものを問い続けねばならない。そのような私の考え方に共感したのが先の佐々木調教師の優駿での発言である。それと、思い出したように言うようだが、今年の京都記念ルーラーシップに騎乗しローズキングダムを3着に下し勝利したU.リスポリ騎手が、「ジャパンカップ馬に勝てて本当に嬉しい」と話していた。ジャパンカップというレースについて考えさせられる発言だと思うのだが、これいかに。
世界の中のレース、ジャパンカップ。そういったこのレースの思いを綴りながら予想のほうを。
デインドリーム
ジャパンカップが盛り上がるかどうかはファンがどれだけ海外競馬を知っているかだと思う。その点、凱旋門賞というネームバリューは普段外国人騎手の名を「外人、外人」と省略するウインズのおっさんも周知だろう。あのおっさんの言う外人はどうも「害人」と聞こえるのは耳鼻科行けでしょうか。ベルリン大賞という古馬を交えたレースを3歳牝馬が勝つ時点でタダものではないぞ。ウオッカでも挫いた道をその後もあれよという間に凱旋門賞制覇。それも着差をつけた高速タイム決着。うーん、タダものではない。これをジャパンカップで適性だとか馬場だとかで切り捨ててよいだろうか。血統面はニジンスキーデインヒルはスピードに特化した印象でスタミナ面からは強調できそうにないと私個人的に見て取れるのだが。しかし、2400でなんで5馬身で勝つんだと言われれば、欧州競馬のスタミナでふるい落としていくタフな競馬を否定している印象がある。あの凱旋門賞の勝ち方は日本馬の日本での勝ち方と重ね合わしてみると一致している。つまりこの馬、今までの欧州一流馬から見たら異質で、もしかしたら日本の競馬で無双状態になるんじゃないか(笑)。要するにスノーフェアリーになりえるということです。どうもあの凱旋門賞レコード決着だけでの評価なんですが、この凱旋門賞馬にならジャパンカップをくれてやりたいなぁと。
ヴィクトワールピサ
オルフェーヴルの三冠とドバイワールドカップ馬を年度代表馬で選べと言われたら、それは感慨深げだろう。三冠の前例を取るか史上初の大レースを取るかは個々の見解が分かれるところであり実に興味深い。そんな馬がドバイワールドカップの次走がジャパンカップだったのはいささか疑問符が付く。凱旋門賞至上主義というのか。そこまで凱旋門賞に拘らなくてもそれだけが目指すべきレースではない。角居調教師ほどのすぐれた人物が馬鹿なことをしたものだな。ドバイワールドカップを勝ったことえのその後のプレッシャーと体調を崩し、脚を痛める最悪の結果を恐れてのローテだったのだろうか? 気持ちはわかりそうだが、だからといってこのようなローテで挑まれては競馬ファンの単勝支持は妥当と言える。私なんかは、それでヴィクトワールピサの馬券を躊躇するのはなんだかとても悲しい。世界屈指の国際レースを勝ち日本に凱旋してきたというのに・・・。調教で追い切り本数はよろしいかと。タイムもまずまず。あとはデムーロとピサの胸の内だろう。
ブエナビスタ
負けない馬と称する。それはレースで負けても競馬内容では負けてないということ。これだけの走りならば次こそはと思わせる走りが一番人気であり続けた所以だと。しかし、それも前走天皇賞秋でついに「負け」てしまった。4着とは前が詰まり流れが悪かったことを考慮しても能力の衰えは否めない気がするが。願わくば前走からの上積みで馬が再び活力を取り戻していれば。
トーセンジョダン
まるで別馬のように(それまで大したことなかったといいたいのではなく)天皇賞秋でその力を見せつけられたインパクトは鮮やかに覚えている。むしろジャパンカップで巻き返しと踏んでいた私にとって、ここでさらに推しておきたくなる。府中実績、血統で判断するのは今更野暮ながら三頭出走しているジャングルポケット産駒の中でこの馬こそこの舞台を望んでいた。
ペルーサ
藤沢厩舎のなかで藤沢調教師が専決を行うかのごとくここでは狙ってきているとする。前走はたたき台でここの舞台をこの馬も待ち望んでいたと。しかし、ハイペースにならなければ乾坤一擲は生じない。その展開で左右されるとなると、どうもまた戸惑ってしまう。
エイシンフラッシュ
この馬も前走はたたき台、前哨レースとしてたと考える。だからここではこの馬の実力を再確認といったところだろう。どうもジャパンカップにメンバーが揃い過ぎてる。有馬よりもフェアなコースで賞金が高い同レースが再度注目を浴びてる気が。前走では負けながらもあの先行抜け出しの脚は強い競馬。状態はそんな競馬した前走よりもはるかに上。いくら調教駆けする馬でもあの調教タイムは驚かされた。このレースに陣営も賭けてるんだな。池添騎手のテン乗りがどうも・・・池添の年だからといって、それが罠だと変に勘ぐってしまう。
ローズキングダム
馬なりで調教な時点でダメ。騎手もこの馬に合っていない。能力の衰え。散々な言い回しだが、唯一血統面で評価できるかと。今回のCMでおなじみのエルコンドルパサーアルカセットを紐解いてみたかぎりでは。スローでレースが流れれば見せ場もあるとは思うんだけど。
トゥザグローリ―
前走はあれほど前準備不足な状態から、よくも直線鋭く抜け出したものだと感心した。この馬は寒くなると調子でてくる? しつこいながら、だからなんでこうもメンバーが揃うのだろう。いや、むしろ全然歓迎だけど。予想は難しくなるもこの馬は注目したい。あとは、騎手なんだなぁ・・・。マイルCSリアルインパクトの騎乗を見てふと、もっとなんていうか、瞬きがあるような騎乗を少しでも感じ取ることができれば馬券にならなくても納得するのだけど・・・。
ウインバリアシオン
当日のあの感動の菊花賞だが、あれほど後ろで競馬した安藤騎手が腑に落ちない。今はもう別にどうでもいいが。クラシックで強いレースをしながらも無冠だった三歳馬がここに出走して馬券になるというのは、そんなコスモバルクドリームパスポートのような姿をこのウインバリアシオンで重ね合わせてみた。それよりも斤量の差なのか。三歳馬がここで馬券になっている事例がそれなりにある。是非、唯一の日本三歳馬の出走なのだから、オルフェ―ヴルの二番手の馬はこんなに強かったというのを見せつけてやって欲しい。
現金だけで喜んでいては競馬の魅力というのを忘れがちである。ここは馬券からは離れて競馬というレースを観戦するだけでも大変満足だと私は思う。予想はあくまでも予想であり、実はどうでもいいことでした。こんなのもたまにはいいかな。